北北東の風 Blog最近のお天気の話題のお話

6月は涼しかったのか?

ご無沙汰しております。お元気でしたか? 7月に入った途端、急に暑くなった気がしている今日このごろです。周りに聞いても今年の6月は涼しかった気がするという回答がそれなりにありました。 というわけで東京について少し調べてみました。本来、東京は、数年前に地点移動をしているので、統計の処理が必要なのですが、大差ないだろうということで、統計を接続して考えています。 今年の6月の概要 平均日平均気温 : 22.4℃ 平均最高気温 : 26.3℃ 平均最低気温 : 19.1℃ 最高気温 : 33.0℃ (6/18) 最低気温 : 14.2℃ (6/3) 真夏日 : 2日 (6/18,26) 夏日: 19日 熱帯夜 : 0日 合計降水量: 174.5mm でした。 特徴としては、中旬に一度暑くなり、下旬はわりと涼しく推移したのではないかと思われます。 この気温推移が涼しく感じさせる(6月の終わりにしては涼しい)… Read more

東京は暑くなっているのか?

最近Twitterで話題の日本の夏は高温化しているか?をみてどれだけ温まっているか見てみることにしました。いろいろ考えだすと面倒なので、地点は東京です。 まずは、8月の最高気温の平均の推移を見てみましょう。 80年代前半にかけて、寒冷化のトレンドが、その後上昇のトレンドが見られます。また、95年あたりで変化があるように見えますね。 スケールが違うので一概には言えないですが、最低気温も同じようなトレンドを示しています。とはいえ、60年台から見ると、1度前後の上昇トレンドが見られます。 最高気温が35度以上の猛暑日日数は60年代から80年代5日前後だったものが、00年代以降12日前後になっています。 ちなみに標準偏差には傾向は見えませんでした。 というわけで、少なくとも東京は暑くなっているのではないでしょうか。 ここでは、暑くなっている原因は特に話しません。原因はなんであれ、暑くなっているかどうかが知りたいポイントなので。… Read more

独自予報への道 その2 天気予報が出力されるまで

天気図とにらめっこして出してもいいのですが、人が絶えずやる時代でもありません。ここは、コンピュータの力を借りたいところです。 モデルの物理量 コンピュータの力に頼るとなると、使うのはモデルの出力値と観測値になります。モデルの出力値には、気温や、湿度と言った、普段、我々が目にする変数もあります。しかし、天気など直接には出てこないものもあります。そこで、何らかの方法を用いて、天気予報に翻訳してやる必要があります。 モデルの誤差 モデルには、正確に地形を表現できていない、物理的な取り扱いの限界などから、系統誤差を含んでいます。たとえば、いま、こっそりと自分で計算を行っている天気予報では、気温が低めに出るバイアルがかかっています(地点により違うかもしれないけど)。天気予報としてこのまま出すには、傾向はあっているけど、何か違うとか、精度が悪いとなってしまいます。そこで、天気予報を出す際には、補正をかけて上げる必要があります。 天気予報への翻訳 これらのことを踏まえた上で、日々天気予報は出力されているわけです。そこで、使われる手法は古くは統計的手法で、回帰式を求めてそれに当てはめて求めていたりしていました。現在では、カルマンフィルター(KLM)や、ニューラルネットワーク(NN)を用いて出されています。これらの手法の利点は、逐次更新されていく事にあり、季節変化などに追従することができています。… Read more

祝 ひまわり8号 運用開始

運用開始から少し経ちましたが、無事に運用できているようです。 昨年打ち上げられた、静止気象衛星「ひまわり8号」が、2015年7月7日11時の観測から、正式に本運用を開始しました。1978年4月にひまわり1号が運用開始されてから、8代目の静止気象衛星になります。 今回の衛星の目玉は、従来1時間に1回だった全球観測を、10分に1回行うことになった点、従来赤外4ch、可視1chだった観測チャンネルの増加(可視3ch、近赤外3ch、赤外10ch)、解像度の向上(およそ2倍)、ラピッドスキャン(高頻度観測)のです。非常に強力なアップデートになっています。 高頻度観測を行うことにより、最近増えてきていると言われる、都市型集中豪雨の起こり始めを早期に発見できることが期待されています。 ちなみに、資料をよく読むと、実は水平解像度だけでなく、A/Dの分解能も10bitから向上が図られており、10~14bitに変更されています(chによる)。一般にPNGでも24bitフルカラーなことを考えると、通常の画像フォーマットでは、表現できない(これは従来から)ことになります。 さらに、豆知識として、今回の衛星は、衛星の名称と、愛称が一致しています。1~5号はGMS、6,7号はMTSATという名称が与えられていました。 来年打ち上げ予定の9号も無事成功して、… Read more

独自予報への道 その1

独自予報を作るまでの道のり 毎日、気象庁を始め、民間気象会社各社が予報を出している中で、独自の予報を出すことに意味はあまり無いですが。。。それでも、自分で、自分の予報を作り、予報士としてのアイデンティティを確保しようという試み。 しかも、予報業務許可を取らなけれな、やる意味は、殆ど無い。とってもいいけど。そんな中で、予報はどうできているのかを、気象庁の資料によらず組み立ててみたいと思います。 なぜやるのか 今の気象予報士に求められている能力、すなわち、予報士試験の内容ですが、それは、気象に対する物理学的な理解は当たりまえですが、試験内容の大半は、気象庁の予報の仕組みの理解と、気象庁が出す資料の読解力を問う物になっています。 つまり、気象庁ありきなのです(まぁ、当たり前ですけどね)。しかし、世の中には、気象機関と言われるものはおおくあり、その中でも、先進各国の現業機関は独自に資料を作り、独自に予報を出しているわけです。(独自に数値予報モデルを作っている機関としては、NCEP、JMA、ECMWFなどがある) 自分が出したい予報に適合したモデルを作り、予報を組み立てるというのは、一流気象機関として当たり前なのです。そこに挑戦したいという思いからです。 じぶんが、知る限り、1からモデルを構築している民間気象会社は1社ほど存在しています。たいてい、独自モデルと言いながら核となる部分は、… Read more

2015/03/14 RJOA(広島空港)の着陸失敗

2014年4月15日午後8時ごろに広島空港に着陸しようとした航空機が着陸に失敗し、けが人を出す事故が起きました。事故の詳しい原因などは、航空事故調査委員会が調査し、発表すると思うのでそれを待ちます。 14日は上空に強い寒気(寒冷渦)が西日本を通過中だったこともあり、気象状況をまとめて見ようと思います。 新聞社の報道によれば、「広島地方気象台によると、事故があった午後8時ごろは雨がふり、広島空港周辺で霧がかかっていた可能性が高いという。」(朝日新聞http://www.asahi.com/articles/ASH4G7HWQH4GPTIL04P.html 4/15閲覧)とのことです。ここで、空港での観測の結果である、METAR報で確認してみます。 総観スケール 速報天気図 4/14 21:00 500hPa天気図(AUPQ35より) 4/14 21:00 九州に上空の寒冷渦に対応する低気圧があって、東進している状況です。この時期上空5500m(500hPa)の西日本はおよそ−10度程度ですが、この日は中心付近が−24度以下という寒気が東進しています。これは、寒冷渦と呼ばれるもので、渦の中心から見た時に、… Read more

地球温暖化と数値シミュレーション

英科学誌のネイチャーの注目のハイライトに、北極海海氷の減少はユーラシアの厳冬の確率を倍にしているとの記事が掲載された。それを受けて、新聞社が、「厳冬は地球温暖化の影響」といったような記事が配信された。(毎日新聞 2014/10/27配信他) これは、森正人らがネイチャージオサイエンス電子版に発表した、Robust Arctic sea-ice influence on the frequent Eurasian cold winters in past decadesを元に発表されています。(高くてアブストしか読んでません。1部$9.99って。。。。。) 内容はというと、 この10年間、ユーラシア大陸では、厳冬が多かった。北極海の海氷の減少と北極振動(AO)に着目して、再解析データとアンサンブルシミュレーションを用いて、調べると関係があることが示された。海氷が減ると、AOインデックスが負に働く(=ユーラシア大陸で厳冬になる)が分かった。 というものでした。ところで、話は変わるのですが、地球温暖化の議論の中で、「明日の天気予報も当たらないのに、100年後が当たるはずがない」というのを時々聞きます。これについて考えてみましょう。… Read more

台風報道と気象情報番組

T201419は、日本の東海上に抜けて行きました。手元で、すぐに調べられるようにデータセットを整備していないので、感覚ですが、2週連続で大きな台風が来たのは珍しいのではないでしょうか。 19号といえば、りんご台風(T199119)がすごく印象に残っています。その前年のT199019も勢力が強く多大な被害も出しています。幼ながらに、19号と言うのは、恐ろしい台風が来る番号だと思ったものでした。まぁ、その後、19号という番号の台風で大きく被害が出たのは、なかったと記憶していますが。 今回の台風の振り返りは、別途行いたいと思います。 記憶の中の台風報道 小さいころ(20~25年前くらい?)NHKの深夜の台風報道が好きでした。まぁ、天気予報自体が好きな番組でしたが。。。あの当時、たぶん、深夜放送はやっていなくて、台風が来ると特別にやっていた記憶があります。 記憶の限りだと、名古屋の街並みを映しつつ、定期的にレーダ画像、台風の現在位置と、進路予報を送出していたと思います。また、名古屋地方気象台の主任予報官(もしかすると、日本気象協会だったかも。この辺はあやふや)が、定期的に解説をしていました。ひまわりのアニメーションもあったかもしれません。 日本地図の書かれた、黒板に、円形のマグネットっぽいものを貼ってたような記憶が。 なお、日中は記憶にありません。 今回の台風報道… Read more

ひまわり8号

2014年10月7日14時16分00秒(JST)に、ひまわり8号が、種子島宇宙センターからH-2A 25号機に乗っけられて、打ち上がりました。 14時44分、無事に衛星の切り離しに成功しました。 これで、衛星側に問題がなければ、トランスファー軌道を経て、静止衛星軌道にのります。静止衛星軌道は、地球から、約35,800km上空から写真を撮ります。 概要 ひまわり6・7号(MTSAT-1R/2)からどう変わるのか確認しておきましょう。 要素 ひまわり6/7号 ひまわり8/9号 静止位置 140E/ 145/E 140E 運用開始日 2005年6月28日 / 2010年7月1日 2015年夏頃 バンド数 可視:1 赤外:4 可視:3 赤外:13 観測頻度 全球 1回/hour… Read more